葬儀の種類・規模


日本には様々な種類の葬儀が存在しています。
お葬式の種類、規模による分類や概要等をまとめましたので、各々の違いをしっかりと把握した上でどのような葬儀にするかを決めましょう。
「葬儀」とは

葬儀とは、亡くなった方を弔うための儀式の総称です。
日本では一般的に通夜⇒葬式(告別式)⇒火葬⇒納骨という流れが一般的ですが、式を経ずに行われる「火葬式(直葬)」と呼ばれる方式を選ぶご遺族も増えています。
時代と共に変わり行く「お葬式」ですが、どのような種類のものがあるのでしょうか。
まずはそれぞれの葬儀の名称や特徴について解説したいと思います。
一般葬

葬儀場を借り、故人の親族をはじめ友人、同僚、上司、同じ趣味を持つ仲間等、様々な人に参加していただくお葬式です。
多彩な趣味を持っていた方、交遊関係が広かった方等に向いています。故人の交友関係によって異なりますが50~100人が参列されることが多いです。
家族葬

文字通り「家族・親族」だけで行われるお葬式のことをいい、知人や友人はお通夜のみ参列し、葬儀を近親者のみで執り行うケースが多いです。
故人が高齢であり交友関係が少なくなってしまった場合や、同世代の方の参列が困難、形式に捉われない自由なお葬式を挙げたい等に適しています。
社葬

企業の代表者や経営の中核を担う人物(取締役等)が亡くなった際に、親族と会社のスタッフ・関係者・取引先・マスコミ等が参列する葬儀です。
一般的には社会的な影響力が強かった方が亡くなった際に執り行われますが、このような人物であっても本人やご遺族の希望により一般葬や家族葬となるケースもあります。
一日葬

文字通り1日で執り行う葬儀を「一日葬」といいます。
通夜を行わずに“葬儀のみ”にすることで、通常通夜と葬儀合わせて2日を要するところを1日で完了させることができる葬儀プランです。参列者(故人の友人・知人・親戚等)が遠方に住んでおり、宿泊の手配が難しいケースに適している葬儀と言えます。
直葬(火葬式)

通夜・お葬式(告別式)を行わず、葬儀場にて簡易のお別れ会を行い、そのまま火葬する方法です。身寄りの無い方や、は近親者がごく僅かで葬式を行うことが難しい場合(ご遺族が高齢など)に行われます。
密葬

古くは“他人に知られずに葬ること”を指しましたが、最近では「一般葬や社葬等が行われる前に限られた友人や近親者のみで行わるお葬式」という意味合いで用いられます。
例えば、著名人や企業の代表者等の場合ですと多くの参列者が見込まれるため、葬儀と別に後日セレモニー(お別れ会等)が行われるケースが多いです。このような場合に近親者のみで事前に密葬を行うことで、ゆっくりとお別れをすることができます。
各葬儀の大きな違いとは

葬儀には様々な種類がありますが、前述した特徴の他、各々以下の点で大きく異なります。
費用
葬儀に要する費用は平均すると100万円前後といわれていますが、葬儀の規模によって費用は大きく変動します。
例えば、一般葬であれば平均120万円、社葬であれば200~300万円、家族葬は30万円前後が相場です。なお、家族葬の中には故人の宗教感や趣味をコンセプトにしたもの等(オーダー形式)もありますので、プランによって費用は大きく変動します。
参列者への対応
参列してくれた方に対し、飲み物や食事を振る舞うのは喪主の務めです。なお、飲食費用は参列者1人当たり3,000~5,000円程と言われておりますので、100人規模ですと30万円~50万円を要する計算になります。
家族葬の場合には子や親、兄弟といった近親者だけで行われることが多いため、飲食を行わないケースがほとんどです。また、社葬の場合には、あいさつ回りや終了後の接待等を行うことがあります。
後日の御礼
一般葬の場合、参列していただいた方には後日御礼状や返礼品を送るのが一般的です。また、社葬の場合は多くの弔電をもらうかと思われますが、こちらも後日御礼状を送るのが通例です。家族葬の場合には参列者が近親者のみですので、御礼等を行うことはほぼありません。
まとめ
各葬儀の特徴や規模、費用等は以下の通りです。お葬式プランを考える際に是非ご参考ください。
参列者の例 | 規模 | 費用相場 | |
---|---|---|---|
一般葬 | 親族・友人・知人 仕事関係者等 |
50~100人 | 100万円~ |
家族葬 | 近親者 親しかった友人等 |
~30人 | 30万円~ |
社葬 | スタッフ・取引先等 | 100人~ | 200万円~ |
一日葬 | 親族 | ~20人 | 20万円~ |
直葬 | 近親者 | ~10人 | 10~20万円 |
密葬 | 近親者 親しかった友人等 |
10~20人 | 30万円~ |