永代供養とは

永代供養にかかる費用や種類について 永代供養にかかる費用や種類について

永代供養(えいたいくよう)とはお寺や霊園が親族に代わり供養・管理を行うことです。
従来お墓は代々家族が受け継ぎ守っていくものでしたが、核家族化や、先祖への意識が変化したことに伴って都内を中心に普及し始めました。
また、子供や親族はいるけれど、将来負担をかけたくない・個人や夫婦だけでお墓に入りたいといったニーズにこたえることもでき、今後の需要拡大が期待されます。その種類や費用、メリット・デメリットをまとめました。

種類

永代供養といってもその種類は様々です。納骨方法・安置の仕方の2つの視点から特徴をまとめましたので自分たちにあったお墓のあり方を検討する材料にしましょう。

屋内

屋内に設置された施設では天気の心配もなく、バリアフリーが進んでいるところもありますので利便性に優れているところが魅力です。

・霊廟
仏壇の下に故人の遺骨が安置されている。
仏壇を置くことができ、個別の永代供養となっている。

・ロッカー式
ロッカー形式の永代供養墓。「棚式」と呼ばれることもある。
ロッカーの中に遺骨が納められているが、位牌だけを安置するタイプもある。

屋外

屋外は永代供養墓のなかでも従来のお墓に近く、親族や家族からの理解も得られやすいというメリットがあります。

・合祀式
故人の遺骨を他人の遺骨と埋葬する。
費用が安く収まるが、他人の遺骨と混ざってしまうので分骨は難しい。

・納骨塔
塔の形をした施設に納骨をする。塔の記念碑が石材で作られ、地下に遺骨が埋葬される。また、背の高い納骨堂を納骨塔と呼ぶケースもある。

・納骨壇
故人別に施設で安置をする。
費用は割高になる場合が多いが分骨する際に便利。

安置方法

永代供養の安置法には大きく3つに分類されます。

・合祀安置
故人の遺骨を他人と遺骨を埋葬する。合同墓とも呼ばれる。
永大供養の中でも費用が安いが、他人の遺骨と混ざってしまうので分骨などには対応できない。親族間でのトラブルを招きやすいので事前に確認しておくべき。

・集合安置
骨壺を他の個人と共有の場所に安置する。
合祀とは違い、それぞれの遺骨は個別で分けられ、故人に向かってお墓参りが可能。費用は合祀と個別安置の中間。

・個別安置
故人ごとに遺骨を一定期間埋葬する。期間が終了後は他の遺骨と合祀される。個別に安置を行うため、費用は一番割高になる。

費用相場

永代費用の費用相場について解説

従来の墓と比べ永代供養は初期費用を支払ったあと追加にかかる料金がほとんどありません。費用の相場はどのような安置や納骨を望むかによってかなり差がありますのでそれぞれ解説します。また、地域格差が大きいので実際に検討をする際には該当する地域から詳しく調べることをお勧めします。

合祀安置 5万円~30万円
集合安置 10万円~30万円
個別安置 30万円~100万円

価格にばらつきがありますが、一般的な寺院のお墓は120万円~200万円ほど総額費用がかかることを考えると安く抑えられる傾向です。
注意しておきたい点として寺院では法要時のお布施代が永代供養料の中に含まれていますが、永代供養を行うのであれば、個別に払う必要がある場合もありますので覚えておきましょう。
余談ではありますが、「永代使用料」とはお墓を立てるときにかかる土地代のことで墓地の使用権のために支払う料金の事です。永代供養の費用とは全くの別物ですので特に気にすることはありません。

メリット・デメリット

永代供養のメリット・デメリットについて話し合う

メリット・デメリットをまとめると以下のようになります。

メリット デメリット
費用が抑えられる
墓の管理が楽
後継者の心配が要らない
一定期間が過ぎると合祀になる
遺骨を取り出すことが出来ない
親族間でのトラブルになる

永代供養は後継者の心配がなく費用も安く済むといった利点があり現代にコミットしたお墓のあり方が選択できます。
一方で、先祖代々のお墓がある場合は親族や家族での揉めごと・トラブルに発展する恐れもあります。
また、お墓を永代供養に移す場合は先祖代々の遺骨を移すということと同じです。移動をするにあたって菩提寺の僧侶と話し合いや役所の手続きなどをする必要があります。

供養はずっとやってくれる?

永代供養のお墓

永代供養という名前の通り、「永遠に供養をしてもらえる」というわけではありません。
供養の期間は様々ですが大体33回忌~55回忌とばらつきがあります。期間が過ぎると合祀されるか、個人でお墓を立てるかなど選択をしなければなりませんので事前に決めておいた方がスムーズです。

事前に了解を取って

永代供養について話し合う様子

管理や費用面での利点が魅力ではありますが、お墓というのは個人ではなく家族全体の問題ですので、一人であれこれと決めるのはお勧めしません。もし、永代供養にしたいのなら、親族やお世話になった寺院へ理由を真摯に伝え了承を得るところから始めましょう。
同時に永代供養への対応が可能な葬儀社で詳しい説明を受けたり相談に乗ってもらったりとプロの視点からの話を聞いておくべきです。