喪主・施主は誰がやる?

喪主を執り行う女性 喪主を執り行う女性

通夜や葬儀の全体を取り仕切るのが喪主、葬儀の費用を負担するのが施主です。喪主・施主、どちらにおいても基本的に誰が行っても構いません
故人の遺言は一番優先度が高いので、遺志があれば従いましょう。特にない場合は一般的な習慣や血縁関係で決める場合が多いようです。また、それ以外のケースも紹介していますので、参考にしてください。

喪主の決め方

喪主の決め方を解説

故人ともっとも近い血縁者が喪主を行うのが一般的です。
昔は家督相続という制度に基づき、「先祖代々のお墓を守る人=家督を継ぐ者=長男=喪主」といった認識が強くありましたが現在はあまり意識されていません。血縁関係から見る優先順位は以下のようになります。

血縁関係から見る優先順位

1 故人の遺言
2 故人の配偶者
3 長男
4 次男以降直系の男子
5 長女
6 長女以降直系の女子
7 故人の両親
8 故人の兄弟姉妹
1 故人の遺言
2 故人の配偶者
3 長男
4 次男以降直系の男子
5 長女
6 長女以降直系の女子
7 故人の両親
8 故人の兄弟姉妹

多くの場合は配偶者→長男→次男→長女といった順番で喪主を決定しますが、高齢であったり体調が芳しくなかったりなど事情を踏まえて考えます。
また、喪主は未成年でも務めることが出来ますが、親族から補佐役を決める必要があるでしょう。
配偶者・子供がいない場合、故人の両親または兄弟姉妹が喪主を務めます。
故人に血縁者がいないときは知人や友人、入所していた介護施設の代表者などが務めることもあります。子が親より先に亡くなる「逆縁」では、両親が喪主を務めることが多いようです。
以上は一般的な例であり喪主を決める際のルールはありませんので、遺族でよく話し合って納得のいく形が一番いいでしょう。

一般的な喪主の決め方

配偶者・子供がいる
故人の遺言または血縁関係で決める
配偶者・子供がいない
故人の両親または兄弟姉妹が喪主
故人に血縁者がいない
知人や友人、入所していた介護施設の代表者が喪主
子が両親より先に亡くなった
両親が務める

喪主と施主は兼任が多い

施主とは「布施する主」という意味で葬儀の費用を負担する責任者の事で、一般的には喪主と施主を分けずに両方を担うケースが多いです。世帯主が亡くなった場合は喪主を息子が、施主は妻と分けるときもあるようです。また、施主の決め方もルールはなく血縁関係の深い順に選ばれるのが常識的です。

社葬の場合
社葬の場合は会社が喪主を行う

社員が殉職した場合や企業の創業者が亡くなった場合に行う社葬では喪主を親族が執り行い、施主を会社が務めるのが一般的です。
さらに、社葬の場合は葬儀においての最高責任者である葬儀委員長も決める必要があります。葬儀委員長は喪主・施主よりも決定権があり葬儀全般を取り仕切る重要な立場です。

葬儀の世話役とは

喪主は葬儀の取り決めや親戚への連絡、後処理など葬儀に関わる全てを担う役割です。そこで喪主のサポートを執り行う「世話役」を決めます。世話役は会計・受付・返礼品・携帯品・進行など葬式の規模や形態に合わせて人数を決めましょう。この際、世話役を取りまとめる代表者も選んでおくと指示系統が出しやすくなります。世話役は故人の友人や兄弟姉妹か、葬儀社に頼む場合もありますので親族や葬儀社スタッフと相談しておきましょう。

葬儀の世話役に関する相関図 葬儀の世話役に関する相関図

事前に喪主を決めておく

喪主を決めるのに揉めるということはあまり聞かない事ですが、事前に本人や親族で集まり話し合っておくと良いでしょう。また、喪主の役割が負担にならないよう、世話役を決めておけばなお安心です。事前に亡くなった時の話をするのは不謹慎だと思わず、いつかは必ず来る別れを良いものにするために取り組んでみてはいかがでしょうか。