危篤や臨終の流れ


身内の人が危篤に陥った・臨終である時、何をすればいいのでしょうか?
そのような場面では悲しみやパニックに陥って冷静な判断が難しいかもしれません。出来る限り落ち着いて対応できるよう事前にやるべきことを知っておきましょう。
危篤時の対応
危篤とは病状が悪化して意識がなくなり、今にも亡くなりそうな状態のことです。
命に関わる危険な事態ですので連絡を受けたらすぐさま駆け付けましょう。中には、病状が回復し、その後何事もなかったように普段の生活へと戻る人もいますが、良い意味でも悪い意味でも危篤状態がどのくらいの期間続くかは判断が出来ません。臨終に立ち合うのであれば病院に泊まり込むことになります。
まずは連絡を

医師から危篤と判断を受けたら身近な人に連絡を取りましょう。
一般的には家族・三親等以内の親族・親しい友人や知人など臨終に立ち会ってほしい人へ付き合いの深い順に電話してください。LINEやメールといった手段もありますが、電話が一番確実な連絡方法です。
伝える内容は以下4点がとても大切なので覚えておきましょう。
・誰が危篤なのか
・危篤になった日時と本人の様子
・本人のいる場所(病院や施設名)
・必ず繋がる連絡先
危篤になった時間が早朝や真夜中であっても緊急事態ですので気にしないで連絡して問題ありません。
また、生前本人に連絡してほしい人を聞いておくとスムーズです。

職場への連絡

家族が危篤である場合はすぐに駆け付ける必要があります。直属の上司または総務担当者に状況の連絡をして休暇を申し出ましょう。
また、危篤については休暇の定めがない会社も多く、有給申請または欠勤扱いになります。まずは自分が働いている会社の就業規則を確認することが大切です。
臨終を迎えたら
臨終は亡くなる間際や亡くなった事を指します。最近は病院で亡くなるケースが非常に多いのですが、自宅で亡くなった場合は救急車を呼んでサポートをしてもらいましょう。臨終後の流れを紹介します。
死亡診断所をもらう

臨終を迎えると、医師におる死亡判定が下されて遺族に宣告がされ、そのあと医師から死亡診断書が渡されます。
死亡診断書とは人の死亡を医学的・法律的に証明し、客観的な事実を正確に記入したものです。日本の死因統計作成の資料や医学研究をはじめとしたさまざまな分野での資料としても使用されます。
末期の水を取る

末期の水(まつごのみず)は臨終に立ち会った人々で故人の口に末期の水を含ませる風習です。
のどを潤して安らかに旅立てるようにという願いを込められており、釈迦が亡くなる時、渇きを満たすため浄水を挙げたことから由来しています。
医師から臨終の宣告を受けた直後又は安置所に移ったときに行い、「死に水をとる」とも言われます。末期の水は故人との血縁が濃い順番で行われますが、小さい子供には無理をさせる必要はありません。
忌引き休暇とは

忌引き休暇は身近な方が亡くなった場合に取得できますが、労働基準法での定めはありません。
学校や会社によって考え方が変わるので申請方法も様々です。学校の場合、各学校の教務規則によって忌引き休暇の有り無しが決められており、欠席扱いになることもあるので注意が必要です。
一方会社は福利厚生の一部として忌引き休暇の設定が義務付けられています。ただし、休暇を取得できる範囲は会社によって異なるので就業規則を見直しておきましょう。一般的には下記の日数になります。
配偶者 | 10日間 |
---|---|
父母 | 7日間 |
子 | 5日間 |
兄弟姉妹 | 3日間 |
祖父母 | 3日間 |
孫 | 1日間 |
叔父叔母 | 1日間 |
配偶者の父母 | 3日間 |
配偶者の祖父母 | 1日間 |
配偶者の兄弟 | 1日間 |
配偶者 | 10日間 |
---|---|
父母 | 7日間 |
子 | 5日間 |
兄弟姉妹 | 3日間 |
祖父母 | 3日間 |
孫 | 1日間 |
---|---|
叔父叔母 | 1日間 |
配偶者の父母 | 3日間 |
配偶者の祖父母 | 1日間 |
配偶者の兄弟 | 1日間 |
忌引き休暇を利用する場合は早めに連絡をしましょう。学校であれば担任の先生、会社では直属の上司に伝えます。
忌引き後には周囲への感謝を忘れずに伝え、菓子折りを持っていくなど配慮をきちんと行うことが大切です。
落ち着いた対応を心がけて

いきなりの危篤や臨終でショックも大きく、気が動転してしまうかもしれません。
しかし、遺族はやらなければならないことも多くあります。また、意識がなくとも本人に周囲の声が聞こえているという説もありますので、本人に声をかけ、最後まで悔いのないように寄り添って見送りましょう。
また、緊急時に備えてあらかじめ用意をする「事前準備」を行い、早い段階でお墓や葬儀について家族と話し合っておくことが大切です。